山内染色工房 ( アトリエぬいや )
静岡県浜松に生まれた、山内武志さんは、家業の紺屋を継ぐため、
高校を卒業した後、型絵染の人間国宝である芹沢銈介さんに6年間師事しました。
なんでも中学時代から家業を継ぐことを決めていて、父親から薦められた芹沢さんの所へ行ったそうです。(当時は、芹沢さんの事は、あまり知らなかったそうで、弟子入りする直前に人間国宝になったそうです。)
作業自体は家の手伝いをしていたこともあり、すぐ慣れたのですが、
芹沢さんのデザインがとてもすごくて、圧倒されたそうです。
そんな素晴らしいデザインを間近で感じていた山内さんが、
染人として日々繰り返す作業から生み出される染ものには、
オリジナルの新しい文様や、失われつつある昔の文様など、
心を和ませる柔らかさと、普遍的な優しい力強さがあります。
浜松に自宅兼の工房、また駅近くには山内さんご自身が経営されてます、アトリエぬいやがあり、そこでは山内さんの作品や手仕事のモノなどの楽しい企画展なども行われています。
またそのアトリエぬいやには、
山内さんが選んだ、日本だけでなく、アフリカやインド、世界中の手仕事の美しいモノが展示されたり売られていて、
山内さんの創作する文様の普遍さが、そういった原始的なモノを通して湧き出てくるのかなと、感じました。
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創業、文化13年 (1816年) 山内平兵衛刺繍業から「ぬいや」と呼ばれる家業は、明治に針を刷毛に持ち替え、紺屋となった今でも、「アトリエぬいや」としてぬいやの屋号が引き継がれています。
山内さんが、若くして受賞した日本民藝館賞。器、織物、木工、かござる、など数々のベテラン職人がいる中、型の図が上手く繋がらず、ずれていたりと、まだ自分でも納得できていないモノが受賞したそうです。驚く山内さんに、柳宗悦さんは、このずれてるのが、また良いんだよ、と声をかけてくれたそうです。
なんか、凄い話ですね。